石田まりえ
最新記事 by 石田まりえ (全て見る)
- 腰痛ヨガとは?効果や特徴、代表的なポーズ、向いている人など紹介 - 2020年4月24日
- ホットヨガとは?効果や特徴、代表的なポーズ、向いている人など紹介 - 2020年4月24日
- シヴァナンダヨガとは?効果や特徴、代表的なポーズ、向いている人など紹介 - 2020年4月24日
産後ヨガってご存知ですか?
欧米では以前から、
『プレ(以前)ナタル(出産)ヨガ』=マタニティヨガ
『ポスト(後)ナタル(出産)ヨガ』=産後ヨガ
とそれぞれ確立されたヨガがあります。
最近では、日本でも産前のヨガだけでなく産後の心と体にフォーカスしたヨガのクラスも増えてきました。
産院でも産後のアフターケアとして、産後ヨガのクラスを紹介したり、クラスを設けているところもあるようです。
まだ馴染みの少ない産後ヨガ。
「産後ヨガって普通のヨガとどう違うの?」「今までヨガしたことないけどできる?」と言った疑問に
今回は、二児の母でもあるインストラクターの私が、産後ヨガについてご紹介したいと思います。
長いスパンで目標を立て、結果よりもプロセス重視
産後の体はとてもデリケートになっていて、特にメンタルに関しては女性ホルモンが乱れやすいために気持ちが塞ぎ込んだり、浮き沈みがあったりイライラしたりすることがあります。
それに加えて、赤ちゃんの夜の授乳や夜泣きでの睡眠不足、体力の低下や産後の体の回復途中で心も体も不安定な状態です。
その状態での赤ちゃんのお世話は、更に心と体にダメージを与えてしまいゆっくりと休む暇もなく、なかなか本来の状態に戻れないまま育児をしているお母さんが多いかと思います。
産後ヨガは、そんなお母さんの心と体を整えることを目的としたヨガです。
そして長いスパンを目標にこの先もヨガをずっと続けていけるように、基礎体力を高めるヨガでもあります。
産後ヨガはこんな人におすすめです。
産後ヨガでは、妊娠中に失った筋力を取り戻すポーズが多く出てきます。
特に代表的なポーズは、腹筋をつけるナヴァーサナ(ボートのポーズ)があります。
最初は無理せず、足を曲げた状態からはじめて、徐々に筋力がついてきたら足を伸ばして行いましょう。
また、ねじるポーズもおすすめです。
ねじるポーズは内臓のマッサージや血行促進効果もあり、体の中から温まり代謝も良くなります。
そして、ねじることでウェスト周りもスッキリさせることができますよ。
産後ヨガは運動が苦手な人、ヨガをやったことがない方でもできます。
産後の回復状態に合わせて、少しずつ体の声を聞きながら行って下さい。
また、産後ヨガをすること自体がプレッシャーになりストレスを感じないよう、できるときに無理せず行うことが大事です。
個々の体力や、回復状況でレベルは違ってくることもあります。できないポーズがあっても気にせず、自分のペースで続けて行きましょう。
最初は家でDVDなどを観ながら始めると良いでしょう。
赤ちゃんがお昼寝している間に行っても良いですし、赤ちゃんを目の届く場所に寝かせて行っても良いと思います。
産後ヨガをする期間は6ヶ月〜1年を目安とし、基礎体力がついてきたら一般のヨガクラスへと移行すると良いでしょう。
産後ヨガをきっかけにヨガを本格的に始める方も増えてきているようです。
新しく家族を迎えると自然と子供のために「健康でいたい」と思えてくるものです。
ヨガをライフスタイルの一部としてできるようになれば、心も体も健康でいられますよね。
産後ヨガを続けると次第に体力、筋力アップを感じ、その効果を実感できる人も多いでしょう。
その結果はもちろん喜ばしく大事です。
でも、そこまでのプロセス(過程)をもっと大事にすることでメンタルも強くなるのです。
ヨガにゴールはなく、過程が重要なのです。だからヨガは長く続けられるのです。
一人の時間を有効に使う
産後ヨガのポーズにはこんな効果があります。
これらの効果、どれを見ても、産後のお母さんには必要なものばかりです。
でも、いつまでもこの状況が続くわけではないので、心配は要りません。
産後ヨガを続けていくうちに筋力が戻ってくれば、これらの効果をすぐに感じることができるでしょう。
貴重な一人の時間を有効に使って、元の体へと戻していきましょう。
特に、産後うつ対策としては呼吸に意識を向けて行う瞑想が効果的です。
瞑想というと、長く座って行うものと思われがちですが、ほんの5分でできてしまうので、
忙しいお母さんでも簡単にできちゃいます。
吸う息、吐く息の長さを揃えて、呼吸の音に集中すると自然と瞑想状態へと導かれます。
頭の中がごちゃごちゃしていると、なかなか呼吸に集中できず頭の中で会話したり、過去の出来事を思い出し浮かんできます。
そのことを受け入れて、手放す。この作業で自分のことを客観的に観察することができるのです。
自分のネガティブな感情のパターンや、弱点などが見えてくるでしょう。
そのことを認識し、受け入れることで、その弱点への克服やポジティブに物事を捉える気持ちの切り替えをすることができるのです。
また、「ちょっとイライラしてるな」と思ったら深呼吸を10回するだけでも気分が変わりますよ。
もし、赤ちゃんを預けることができるチャンスがあれば、ぜひ、産後ヨガクラスにも参加してみてください。
一人で外に出かけるのも良い気分転換になりますし、クラスだと集中しやすくたっぷり味わってヨガができるはずです。
自分を労わる時間を作る
産後ヨガとは頑張り過ぎないヨガです。
出来なくても良いと許してあげることも大事です。
クラスの途中で疲れたなと感じたら、チャイルドポーズで休みましょう。
このチャイルドポーズも立派なヨガポーズの一つです。
チャイルドポーズは緊張で強ばった体をほぐし、副交感神経を優位に働かせることでリラックス効果があります。
それまで妊婦さんだったお母さんへの注目が、赤ちゃんが生まれた途端に一気に赤ちゃんへと注がれがちです。
「自分のケアを誰もしてくれない」と悲観的にならず、産後ヨガで心と体のヒーリングをすることをおすすめします。
自分を労わる時間を作ってあげると、「また頑張ろう!」と前向きな気持ちにもなります。
まとめ
・産後ヨガで基礎体力をつけて、長いスパンで続けることを目標に
・貴重な一人の時間を有意義に使って
・自分を大事に、労わる時間作りを
赤ちゃんのお母さんはあなた一人だけなのです。そして、そのあなたの体も一つだけなのです。
代わりがない、唯一無二と考えれば、自分を大事にすることができますよね。
これまでヨガをしてた人でも、そうでない人も産後初めてヨガをした時、きっと自分の体力の無さや柔軟性の無さに驚くかと思います。
でも大丈夫です。体は絶対に変化していきます。
出産と言う命がけで奇跡的なことをしたんだと誇りに思い、丁寧に体を労わりながら元に戻していきましょう。
焦らず、続けていけば体は必ず応えてくれますよ。