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髙木 拳斗さん
パーソナルトレーナー
- 札幌のパーソナルジム「スターライトフィットネス」所属
- 2017年よりパーソナルトレーナーとして活動
- 年間4800回以上パーソナル指導
- ベストボディジャパンの大会にも出場
- JATI-ATI 認定資格取得
- 健康運動指導士
こんにちは。健康運動指導士のMORITOです。
今回はマシントレーニングの「ラットプルダウン」の正しい使い方や効果についてお話していきます。
☑ラットプルダウンの正しい使い方が知りたい
☑ラットプルダウンのメリット、デメリットは?
☑ラットプルダウンの注意点
☑どんな効果があるの?
このような疑問にお答えしていきます。背中のトレーニングに使用するマシンとして、定番中の定番なので知っておいて損はありません。ラットプルダウンと懸垂の違いにも触れていきますので、ぜひ最後までお付き合いください。
ラットプルダウンとは?
ラットプルダウンとは、主に背中をトレーニングする専用のマシンのことです。
マシンの中でもトップクラスに背が高く、大型で、ケーブルでバーが宙に浮いてるのが特徴的です。運動初心者の場合、なかなか手を出しにくい(見た目と使い方が難しい)マシンでもあります。
ジムにトレーナーがいない状態で、このマシンを初めて触るのは難しいと思います。
ですが、上級者のトレーニーもよく使っているほど、背中に刺激を入れやすいマシンですので、ぜひ今回の記事を参考にして、使いこなしていただきたいと思います!
ラットプルダウンで鍛えられる部位は?
ラットプルダウンで鍛えられる部位は、メインは「背中」です。また、補助筋として、力こぶも使用します。
- 広背筋
- 上腕二頭筋
細かくお伝えすると、「前腕」や「肩」も使用しますが、あくまで補助かな、というレベルです。背中の筋肉は「引く」動作に反応しますので、ラットプルダウンではその名の通り、引く運動を繰り返します。広背筋は腕の骨に付着しているので、腕の動作が必要になります!
ラットブルダウンの使い方は?
では、ラットプルダウンの使い方を紹介します。マシンによって特徴が異なるのですが、解剖学的な動きは同じです。「引く」動作がメインですので、背中を意識して行ってくださいね。
今回ご協力くださったのは、札幌にあるパーソナルトレーニングジム「スターライトフィットネス」さんです。
①膝パットを調整する
まずは膝を支えるパットを調整します。メーカーによっては調整不可の場合もありますが、可能であれば、膝が浮かないように、太ももがしっかり押さえられる所に固定しましょう。一度座って確認すると調整が上手くいきます。
②重さを調整する
重量を調整しましょう。初心者の場合は、ジムのマシンに貼ってある目安の重さを参考にしてください。大体ですが、女性だと15kg~20kgくらいで、男性なら25kg~30kgくらいが目安になります。何度かトレーニングしていくうちに自分に適切な重さが分かってきますので、まずは怪我をしないように、無理のない重量に設定してください。重さよりも、フォームの習得が優先です。
③バー(グリップ)を握る
バーを、肩幅の1.5倍くらいを目安に握りましょう。初心者のうちはしっかり握って頂いてOKですが、慣れてきたら、親指を上からかけて握ってみてください。可動域が広がり、且つ、小指側に力を入れやすくなるので、広背筋へ刺激を届けやすくなります。
④椅子に座る
バーを離さないようにして、椅子に座ります。最初に設定した、膝パットがしっかりハマり、身体が浮かないか確認してください。
⑤バーを引く
準備ができたらトレーニング開始です。ラットプルダウンは「フロントプル」と「バックプル」といって身体の前にバーを引くか、後ろにバーと引くか選ぶことができます。若干、筋肉への刺激が変わりますが、初心者のうちは「バックプル」でOKです。背筋を伸ばして、バーを頭の後ろに引いていきましょう!
⑥ゆっくり戻す
バーを引き切ったら、ゆっくり戻していきます。重りが付いてしまうと、休憩になってしまうので、重りと重りがくっつくギリギリで止めて、この動作を繰り返しましょう。最初は10回~15回くらいを目標に、フォームを崩さず頑張ってください!
順手と逆手
ラットプルダウンはバーの持ち方で、広背筋への刺激を変えることができます。
- 順手 ⇒ 背中の上部
- 逆手 ⇒ 背中の下部
どちらがベスト!というよりは、バランスよく両方取り入れるといいと思います。肩周りの可動域や、過去の怪我などでやりやすい、やりにくいという個別の感覚もありますので、片方だけでも十分効果はのぞめます。若干フォームも変わってくるので、可能であればトレーナーにチェックしてもらいましょう。
ラットブルダウンのメリットは?
では、ラットプルダウンを使用するメリットを紹介していきます。
- 背中を効果的にトレーニングできる
- 体重より軽い重りでもトレーニングできる
それぞれ解説していきます。
背中を効果的にトレーニングできる
背中のトレーニングは実は、結構難しいのです。腕立て伏せや、腹筋のように、自重だけで手軽にトレーニングできないのが理由ですね。懸垂ができればそれが背中のトレーニングになりますが、自宅に懸垂できる場所がない場合も多いと思います。ダンベルがあれば自宅でも背中をトレーニングできますが、重さの融通が利きませんし、フォームが難しいので初心者が独学でするのは厳しいでしょう。ラットプルダウンを使用すれば、フォーム習得がしやすく、効果的に背中のトレーニングができます。自宅にラットプルダウンを置くのは不可能なのでジムに行く必要がありますね!
体重より軽い重りでもトレーニングできる
先ほども少し出てきましたが、背中の自重トレーニングは「懸垂」です。懸垂はまず、前腕で、身体を持ち上げる必要があります。あなたが体重50kgなら、50kgを重力に逆らいながら上に引き上げなければなりません。あきらかに上級者向けのトレーニングです。ラットプルダウンを活用すれば、体重よりも軽い重さで同じような動きが行えるのです。
これがラットプルダウンを使用する最大のメリットだと思います。自重で楽々懸垂が行えるほどの上級者の場合は、懸垂をおすすめしますが、それ以外の方が背中のトレーニングを行えるラットプルダウンはかなり有力です!
ラットプルダウンのデメリットは?
ラットプルダウンのメリットを紹介しましたが、続いてデメリットも紹介しておきます。
- フォーム習得が難しい
- 極端に小柄な方は使えない場合がある
こちらも解説していきます。
フォーム習得が難しい
先ほど、フォームを習得しやすいとお伝えしちゃいましたが、トレーニングマシンの中では少し難しい部類に入ります。そもそも背中の種目は難しいものが多いです。身体の背面ということもあり、なかなか意識もしにくいですからね。
ラットプルダウンでは…
- 体幹の保持
- 肩甲骨の可動性
- 肩関節の外旋(関節を外側へ捻る)
- 広背筋への意識
など効かせるために意識することが多いです。単純に引っ張るだけなら可能ですが、多くの方は「腕が疲れた…」とおっしゃいます。背中に効かせたいのに、腕に効いてしまってるパターンですね。自分で何度かやってみて、背中に効き目を感じない場合、トレーナーにフォームチェックを受けた方が賢明です。
極端に小柄な方は使えない場合がある
マシンのメーカー、型番によりますが、ラットプルダウンはマシンの構造上、ケーブルにバーが繋がって宙に浮いてます。バーに手が届かない場合はラットプルダウンは物理的に使用不可です。何か、段差があれば…と思いますが、バーと降ろす時に怪我の恐れもあるのでおすすめできません。私が務めていたジムのラットプルダウンは、大体150cm以下の方はやりづらそう、もしくは使用不可でした。対策としては、パーソナルトレーニングとして、トレーナーを付けることです。私も担当していた方に補助しつつフォーム修正したことがあります。
ラットプルダウンの注意点は?
ラットプルダウンの注意点は以下の通りです。
- 無理して使用しない
先ほど、ご説明した、小さい方が無理して使用したり、男性が重くしすぎる場合に起こるのですが、バーを途中で離してしまって、重りが急降下することがあります。ジム全体に大きな「ガシャン!!!!!」という音が鳴り響きますし、もしかすると怪我の恐れもあります。
無理して使用するのは少々危険ですね。
- 肩に異変を感じたら使用を中止
ラットプルダウンはトレーニングマシンですが、他のマシンに比べると、動きの制限が少ないです。
ケーブルという特性と、肩関節が自由自在に動くことがその要因ですが、自由に動けるが故、本人の可動域を超えた動きを行ってしまったり、後々痛めやすい危険なフォームで行ってしまったりなどリスクがあります。肩に異変を感じたら即中止してください。
もしくはその前に、フォームのチェックを受けることをおすすめします。
ラットプルダウンと懸垂はどっちがいいの?
ラットプルダウンと懸垂はどちらも背中を鍛える種目ですが、どちらがトレーニング効果が高いでしょうか?それぞれを比べてみましょう!
懸垂がしっかりできるなら懸垂の方がいい
ラットプルダウンと懸垂を比べた際、どちらがいいかという答えは「懸垂」です!自重で行うトレーニングは、ターゲットの筋肉以外にもバランス良く全身を使用し、実際の動きと連動することが多いです。また、重力に真っ直ぐ逆らった動きなのでトレーニングのベクトルもバッチリ。自重を支える筋力の証明にもなるので、懸垂が既にトレーニングとしてできるレベルの方なら懸垂を行った方がベストです。懸垂後、更に追い込む際にラットプルダウンを使用するのもありですね!
懸垂ができない場合はラットプルダウンを使用した方がいい
先ほどもお話しましたが、懸垂は難しいトレーニングです。おそらくこれからトレーニングを開始するほとんどの方が懸垂を満足に行えないと思います。できても1回~5回くらいじゃないかな…。これでも十分トレーニングになりますが、追い込みの足りない分、やはりラットプルダウンを併用する方がいいです。動き自体はほとんど同じなので、両方うまく使いつつトレーニングしていきましょう!
まとめ
いかがでしたでしょうか?ラットプルダウンの魅力に気づいて頂けましたか?まとめていきます!
- 背中を効果的にトレーニングできる
- 体重より軽い重りでもトレーニングできる
- フォーム習得が難しい
- 極端に小柄な方は使えない場合がある
ラットプルダウンはとても優秀なトレーニングマシンなので、ジムに通っている方はぜひ使いこなしてほしい種目です!ラットプルダウンと懸垂を併用することで全身を鍛えつつ、背中を鍛えることができるので、両方可能であれば実施してください!