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RIOT Private Training Studio 高井清裕さん
NSCA CPT/CSSを所持し、国内外でトレーナーとして活動後、パーソナルトレーニングジム『RIOT』をオープン。
こんにちは。健康運動指導士のMORITOです。
今回のテーマは「筋トレに活用するトレーニングマシンのメリットやデメリット」についてです。
ジムでトレーニングする場合、ほとんどの方はマシントレーニングを行うと思います。マシンを使用する際のメリット、デメリットを交えながら、どうすれば効果的にマシントレーニングを行うことができるのかご説明します。
☑マシントレーニングのメリットとは?
☑マシントレーニングで危険な行為がある?
☑マシントレーニングでできること
☑どんなトレーニングマシンがあるの?
このような疑問にお答えしていきます。ジムに通い始めた初心者の方や、これからトレーニングしようと思っている方にとって知っておいて損はない情報です。ぜひ最後までお付き合いください。
マシントレーニングってどんなトレーニング?
ジムに行ったことがない方や、トレーニングをこれから始める方にとっては「トレーニングって全部いっしょじゃない?」って思われがちです。
ですが、マシントレーニングやフリートレーニング(自重トレーニング)では身体に与える影響や、スキル的なところでメリット、デメリットが分かれます。マシントレーニングは、主にトレーニング用の機械を使用したトレーニングを指します。一つのマシンにつき、一カ所の部位を刺激することができるものが一般的です。もちろん例外もあります。
今回のテーマはマシントレーニングなので、マシントレーニングに特化してお話していきます。
マシントレーニングのメリットは?
では、マシントレーニングのメリットを4つご紹介します。
- ターゲットとなる筋肉が意識しやすい
- 安全性が高い
- 初心者でも効率的にトレーニングできる
- 自分で支えられない重量のトレーニングもできる
それぞれ解説していきますね。
ターゲットとなる筋肉が意識しやすい
マシントレーニングのメリットの一つは「ターゲットとなる筋肉が意識しやすいこと」です。例えば、太ももの表をトレーニングする「レッグエクステンション」は、太ももの表だけに刺激を入れることができます。椅子に座っている姿勢なので、他の身体の部位は疲労しません。
フリーウェイトトレーニングだと全身を使用するので、一番鍛えたい部位や集中してトレーニングしたい部位が、狙っていない種目で疲労してしまいます。そうすると、追い込みが多少甘くなってしまうので、鍛えたい部位がハッキリしている時はマシントレーニングはおすすめです。
マシントレーニングは安全性が高い
マシントレーニングはフリーウェイトトレーニングに比べると圧倒的に安全性が高いです。”マシン”の見た目が仰々しいので、なんとなく危険な感じがしますが、一定の動きしかできないように作られていますので、安全にトレーニングすることができます。
フリーウェイトトレーニングでは、ダンベルやバーベルなどの重りを自分で支えるので、限界まで追い込んだときに、力が抜けてしまって身体に当たったり、不意にぶつけてしまったり怪我が多発しやすいのです。そう考えるとマシントレーニングは安心してトレーニングすることができますね。
初心者でも効率的にトレーニングできる
マシンは見た目がゴツゴツしていて、なんとなく、難しそうに見えてしまいすが、実はフリーウェイトトレーニングに比べるとめちゃくちゃ簡単なんです。
もちろん、”効きが悪くなるフォーム”、”怪我をしやすいフォーム”は存在しますが、それは簡単に修正できます。トレーナーから教わるのが一番分かりやすく、正確にフォーム修正してもらえますが、最近ではインターネットでもすぐに調べることができますのでご自身でも正しいフォームを身につけることは可能です。
自分で支えられない重量のトレーニングもできる
フリーウェイトトレーニングでは、重りも自分で支えなければなりません。ですが、マシントレーニングでは、機械が重りを支えるので、自分で持てない負荷の重りでもトレーニングすることができます。
「自分で持てない重りでトレーニングして意味あるの?」
と思われそうですが、マシントレーニングでは、身体もマシンに支えてもらってますので、フリーウェイトトレーニングよりも重い重量を扱うことができます。一つの筋肉を限界まで追い込みたい時には有効な手段となりますね。
マシントレーニングのデメリットは?
では、続いて、マシントレーニングのデメリットを2つ紹介します。
メリットばかりではないですからね。
- 複数の筋肉を同時にトレーニングできない
- 動きが連動しにくい
それぞれ解説していきます。
複数の筋肉を同時にトレーニングできない
マシントレーニングでは、ピンポイントに一つ一つの筋肉を刺激していきます。例えば、フリーウェイトトレーニングのスクワットでは、同時に「太もも表」「太もも裏」「ふくらはぎ」「股関節」「体幹」をトレーニングすることができます。
これが、マシントレーニングでは難しくなります。レッグプレスという、スクワットをマシン化したものでは、椅子に座ってしまい、体幹への刺激が激減します。また、上半身はほとんど力を使いません。
このような理由から…
- 全身をトレーニングする場合多くのマシンが必要になる
- その分時間がかかる
- マシンの数だけフォームを習得、使い方を覚える必要がある
このような問題も発生してきます。フリーウェイトトレーニングの方がフォーム習得は難しいのですが、初心者にとっては覚えるものが少ない方が気が楽かも知れませんね。
動きに連動しにくい
マシントレーニングでは、「動きの連動」が起こりにくいです。これが、一番のデメリットと言っても過言ではありません。少なからずウェイトトレーニングとは、(ダイエット、筋肥大関係なく)フィジカル、つまり身体を動きやすくするために行うはずです。それが、マシントレーニングでは、効果的ではありません。レッグエクステンションでは、椅子に座ったまま太ももの表を刺激していきます。
確かに太ももの表はしっかりトレーニングされていますが、「椅子に座ったまま太ももの表だけに力を入れる動き」というのは私たちの日常生活に存在しません。野球選手がバスケットの動きを覚えているようなもので、日常の動きや競技などに活用できない筋活動をしているというのがデメリットになる理由です。
全てとは言いませんが、そのようなマシンの方が多いので、フリーウェイトトレーニングと併用する使い方の方がいいでしょう。
フリーウェイトトレーニングとの違いは?
では、改めてフリーウェイトトレーニングとマシントレーニングの違いをまとめていきましょう。
- ピンポイントで鍛えるか、複合的に鍛えるか
- 自分で重りを支えるか、マシンが支えるか
- 機材を必要とするかしないか
大きくまとめるとこの3つとなります。
それぞれのメリットや特徴を活かしてトレーニングすれば、初心者でも上級者でもご自身が目的とするトレーニングが行えるはずです。そのためには、それぞれのトレーニングの事を理解する必要がありました。双方のメリットを上手く活用していきましょう!
マシントレーニングでの危険な行為とは?
マシントレーニングは安全性が高いとお伝えしましたが、ジムでたまに危険な行為を行っている方を見かけるので、念のためご紹介します。
- 脱力して重りを落とす
- 可動域を超えてマシンを使用する
- 使用用途と別の使い方をする
それぞれ解説します。
脱力して重りを落とす
マシントレーニングはフレームとケーブルが繋がって、その先に重りがあります。グッと力を入れてるときは重りが上に上がっている状態で、降ろす時も力を抜いてはいけません。降ろす時も大事なトレーニングですし、一気に落とすと「ガシャン!」と大きな音と共に重りが急速に落下していきます。思わぬ怪我に繋がりかねない危険な行為です。重りはゆっくり力を抜かずに降ろしていきましょう。
可動域を超えてマシンを使用する
マシンには、鍛える部位によって可動域が制限されています。マシン自体の可動の限界もありますが、人間の身体にも解剖学的に可動域は決まっています。
その可動域以上に動かすと…
- マシンの故障
- 関節の怪我
などが発生する可能性があります。また、間違ったフォームとなり、身体を痛めたり、効果的なトレーニングができないといったこともあります。正しいフォームで可動域内の動きを繰り返すことが大事です。
使用用途と別の使い方をする
たまに、オリジナルの動きでマシントレーニングを行っている方をお見かけします。マシンは用途別に作られているので、間違った使い方をすると大変キケンです。一見、問題なさそうに見える動きでもマシンの想定外のカ所に負荷がかかっているため思わぬ事故に繋がりかねません。
以前、ケーブルとケーブルのつなぎ目が取れかけて、バランスを崩し、怪我をしそうになったことがありました。間違った使い方で怪我をした場合、運動中の保証なども対象外になる恐れがあります。そもそも効果的な動きになっていることは少ないはずなので、正しい定められた使い方で行いましょう。
トレーニングマシンの種類は?
では、マシントレーニングで使用されるマシンをご紹介します。
アブドミナル
アブドミナルの効果
「お腹」を鍛えるトレーニングマシンです。お腹の筋肉は「腹直筋」「腹斜筋」とありますが、主に「腹直筋」を鍛えるマシンです。みぞおちから恥骨にかけて背中を丸めていく動作を繰り返します。
アブドミナルのやり方
重りと椅子の高さを調整します。椅子に座ったら、ベルトを握り、深く腰掛けます。顎を引いて、腹圧をかけたら、背中を丸めていきましょう。お腹に負荷を感じたらバッチリ効いてる証拠です。
ラットプルダウン
ラットプルダウンの効果
「背中」を鍛えるトレーニングマシンです。広背筋という大きな筋肉を鍛えることができます。動きは「懸垂」とほぼ同じで、懸垂ができない方はラットプルダウンから始めると後々懸垂もできるようになります。
ラットプルダウンのやり方
頭上にあるバーを握り、椅子に座ります。背筋を伸ばして、バーを頭の後ろ、もしくは前に引き降ろします。肘と肘が背骨の真ん中で引き合うようなイメージで行うと刺激が入りやすいです。
シーテッドローイング
シーテッドローイングの効果
シーテッドローイングも「背中」のトレーニングです。腕を前方に伸ばした所から、負荷を後ろへ引いていく動作で、ラットプルダウンとはまた刺激が少し異なります。ラットプルダウンと同じく「広背筋」をトレーニングします。
シーテッドローイングのやり方
椅子に座ったら胸、もしくは足で身体を支えます。グリップを握って、胸を張りながら引いていく動作を行います。戻すときは、マシンの形状で可能であれば少し背中を丸めるイメージで重りを降ろしていきます。広背筋は腕の骨にくっついているので、なるべく肩を巻き肩にしてから、2回目に入りましょう。そうすることでしっかり筋肉に刺激を入れることができます。
チェストプレス
チェストプレスの効果
チェストプレスは胸、つまり「大胸筋」を鍛える種目です。前に押す動作を繰り返すことで胸に刺激が入ります。男性なら男らしい胸板、女性なら、美しいバストを作る種目で、男女ともに大人気のトレーニングです。
チェストプレスのやり方
椅子に座ったら、バーを握ります。両肩の力みを抜いて、ストンと落としましょう。手首に負担がかからないように、「掌底」に負荷が乗るように調整します。息を吐きながらしっかりとバーを押し込みましょう。ゆっくり降ろしたら、再び押し込みます。胸を張りすぎて、背中が反らないように注意してください。
バタフライ
バタフライの効果
バタフライも「大胸筋」を鍛える種目です。大胸筋は大きな筋肉なので、1種目だけでは刺激が満遍なく入りにくいです。そのため、チェストプレスだけではなく、バタフライを取り入れる方も多いのです。押し込む動作ではなく、胸を寄せる動作で鍛えていきます。
バタフライのやり方
グリップ、もしくはパットに腕をセットして、背筋を伸ばします。手先ではなく、肘を胸の正面に寄せるようにして動きましょう。大胸筋は腕の骨にくっついてるので、そこを寄せていくと大胸筋にしっかりと刺激が入ります。きつくなってくると背中を丸めたり、腕で頑張ろうとしてしまうので、そこは我慢です。胸の中央が熱くなってきたら効いてる証拠です!
レッグカール
レッグカールの効果
太ももの裏、「ハムストリング」を鍛える種目です。膝を曲げる際に、負荷を与えます。歩行動作や、走る動作、ジャンプ動作に重要な筋肉です。
レッグカールのやり方
椅子に座って行うタイプや、うつ伏せに寝て行うタイプもありますが、膝を曲げる動作には変わりありません。足にパットをあわせて、つま先の向き、膝の向きを正面にあわせましょう。太ももの裏を意識しながら膝を曲げていきます。戻すときはゆっくり行いましょう。
レッグエクステンション
レッグエクステンションの効果
レッグエクステンションは太ももの「表」を鍛える種目です。「大腿四頭筋」呼ばれる、大きな筋肉です。膝を伸ばす時に使用される筋肉で、ハムストリングとは対になるポジションにあります。歩く、走る、跳ぶ、蹴るなど下肢の動きのほとんどを担う大事な筋肉です。
レッグエクステンションのやり方
レッグカールとは逆の軌道になります。膝を伸ばす際に、負荷をかけていきます。椅子に座って、パットを調整。少し外側を意識して膝を伸ばしていきましょう。完全に伸ばしきらないように注意して、繰り返してください。
レッグプレス
レッグプレスの効果
レッグプレスは「スクワット」をマシン化したものです。スクワットはキングオブトレーニングと呼ばれる程、効果的な種目ですが、レッグプレスでは、それを少し簡単に行えるようになっています。使用する筋肉は減ってしまいますが、それでも下半身全体を鍛えることができるので、おすすめの種目です。足首、膝、股関節に関わる筋肉を同時に鍛えることができます。
レッグプレスのやり方
マシンの作りによって、自身が可動していくものと、足先が可動していくものがあります。どちらも動き自体は変わりませんが、力の入れ具合や、かかる負荷に違いが出てきます。トレーニーの方の間では好みが分かれるところです。椅子に座って、足を広めにセットします。
大体肩幅の1.5倍くらいを目安にしましょう。つま先と膝を外に向けて「自然な向き(がに股気味)」で行います。背筋を伸ばして腹圧をかけましょう。
準備ができたら、膝、股関節を伸ばしながら上体を持ち上げていきます。膝が完全に伸びきってしまうと関節で重りを支えてしまい、休憩になってしまうので、少しだけ余らせたところでストップ。ゆっくり重りを降ろして繰り返します。
ショルダープレス
ショルダープレスの効果
ショルダープレスは名前の通り、「肩」の種目です。男性であればたくましい肩を作り、女性であれば、肩の輪郭が出る事で、二の腕が細くみえるようになります。筋肉の体積は実は「大胸筋」よりも大きく、上半身では最大級のサイズを誇ります。つまり、鍛えると代謝も上がるので、おすすめの種目です。
ショルダープレスのやり方
椅子に座り、目線くらいの高さでバーを握ります。重力が真っ直ぐかかってくるので、しっかりお腹に腹圧をかけて上体がふらつかないようにキープしましょう。バーを天井に向かって持ち上げて、降ろす時は目線の高さくらいまで降ろします。肘を伸ばしきると、スクワットの膝と同じように、関節で重りを支えてしまうので、少し余らせると効果的です。
まとめ
いかがでしたでしょうか?マシントレーニングのメリット、デメリットやフリーウェイトトレーニングと比べた時の違いを紹介してきました。
- ピンポイントで筋肉を刺激できる
- 安全性が高い
- 初心者でも効率的にトレーニングできる
- 自分で支えられない重量のトレーニングもできる
- 複数の筋肉を同時にトレーニングできない
- 動きが連動しにくい
また、トレーニングマシンの種類も紹介させていただきました。マシンには無数の種類があるので、私が知らないマニアックなものもあると思います。メーカーさんが日々努力と研究を重ねて、まだまだ新しいマシンが登場しています。今後、デメリットを凌駕した、凄いマシンが出来上がるかもしれませんね。
もし、まだ使用したことがない方は、今回で基礎知識から応用まで知ることができたと思いますので、ぜひ一度ジムで使ってみてください。トレーニングは筋肉との対話です。ご自身の身体をマシンを通して知っていくのも筋トレの醍醐味です。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。今回はここまでです!
MORITO